逆棒銀対△４四角メモ①

　ただの無価値な個人的メモ。

　図は逆棒銀を仕掛けていったところ。居飛車は△７四歩も△６四歩（△７三桂や△６三銀～△７四銀で逆棒銀を防ぐ意）も突いておらず、しかも△５四歩を突いているため△５四角と打つ筋がなく、逆棒銀が成立しやすい好条件が整っている。

　第二図になってみるとどうか。△８五歩と閉じるのは▲８三歩と抑えておいてよさそうだ。以下△８一飛に▲７七桂～▲７八金とためておいて、後の▲７二角打ちを楽しみにする感じだ。なお、単に▲７二角は△４四角と打たれて適当な受けがなく困る。△８五歩に対して▲８三角も同じく。

　逆棒銀に対する有名な居飛車の返し技として△４四角とこのラインに角を据えるのがある。以下▲７七角△同角成▲同桂と桂はねを強要させ、この桂馬を目標として狙っていく指し方である。

　第二図から△４四角はどうだろうか（第三図）。

　ここで▲７七角では△同角成▲同桂△４四角▲７八金△９五角がある。これが桂を跳ねさせた効果だ。そこで▲７七角にかえて▲６六角と打ってみる。普通は△６七角のキズができるので無い手なのだが、既に逆棒銀の突破という明確なポイントをあげているので、この程度の角打ちなら全く怖くない。

　そこで後手は▲６六角に△６五桂と跳ねてくるのがなかなか怖い手（第四図）。

　放っておくと（△６六角▲同歩）△５七桂不成が厳しく、そうなると逆棒銀が重くなる。また、▲５八金右と受けても△６六角▲同歩△７九角が怖い。以下▲８七飛△５七桂成▲同金△８六歩（△同馬は▲８三歩で飛車馬の両取り）で居飛車持ち。８四銀が負担になる展開で困る。

　そこで第四図で先に▲８三銀不成△８一飛▲８二銀成△５一飛を決めてから▲５八金右とする。銀が飛車で狙われた状態が解消しているので、格段に受けやすく振り飛車よし。

　▲６六角とこの地点で合わせるのと、▲５八金右のタイミングがポイント。