逆棒銀対△５四角打ち返しメモ①
とりとめもないメモ。ブログなんだからこういう使い方をしてもいいはず。
図は先手が逆棒銀を試みたところ。後手の玉形が未完成なので仕掛けの条件はよさそうだがどうなのか。
第一図以下、△同 歩 ▲同 銀 △５五角 ▲７七角 △同角成 ▲同 桂 △５四角（第二図）
考えられる居飛車の反撃のひとつがこれ。定跡書にはあまりのっていないが、ときおりやられることのある筋だ。先手の左桂を跳ねさせるのがポイントだ。
※参考記事。類型について言及されている。
第二図以下、▲８五銀 △７六角 ▲７八金 △８七歩（第三図）
このように進むとぱっと見では居飛車好調なようにも見える。▲同金では△６七角成だし▲７六角は△８八歩成。▲８九飛でも以下のように二枚替えで押さえ込まれそうだが。
第三図以下、▲８九飛 △８五角 ▲同 桂 △同 飛 ▲９六角
この切り返しがあった。４一金の浮き駒が痛く、後手の反撃は失敗に終わる。
では△２二玉にかえて△５二金右に改良してみたらどうだろうか。第五図はその点以外同じように進んだ場合の図。
一応これならダイレクトに両取りを決められることはない。ただし、ここで△８二飛は▲８三歩△同飛▲６一角がある。仕方ないので△８四飛とこれを避けながら逃げるしかないが、これを目標に▲６六角と打ってどうか。以下△８二飛▲８四歩（第六図）と抑え、次の▲８七飛を見せる。場合によっては▲３三角成～▲８三銀もある。むずかしいが、振り飛車は▲３三角成や▲５二角成とぶっとばして相手の囲いを切り崩しに行く手が権利としてあるので、まあまあ指しやすそうだがどうだろうか。
ともあれ、相手の５二金型に対応した攻めが出来ていそうな感じがする。
居飛車はもう少し改良が要る。先の△５二金右にかえて△４二金としてみる。これなら居飛車の金が９六角のラインに狙われることはなさそうだ。
同様に進めばこうなる。先程までと同じく▲９六角と打つも、あらかじめこのラインからかわされているのでやや迫力に欠ける。以下▲９六角 △８二飛 ▲８七角として▲４三角成からの飛車の素抜きを狙うも、△８六歩（第八図）と抑えられる。
次に▲９八角 と逃げた手に対し、△８七銀▲同金△同歩成と精算してくれるのなら▲同飛でさばけるが、じっと△６三銀や△９四歩などとされると振り飛車持ちたくない。
そこで、第七図で手を変えてみる。▲９六角に代えて▲８七金。
△７八銀なら▲８六金でどうか。以下△８九銀成▲８五金△９九成銀▲８三角△５二金▲８二飛△８九飛▲６一角成と一直線に攻めあえれば振り飛車よし。居飛車は打った銀が遊ぶため一時的に駒得してもそれを生かしきれない。後手は香を拾って△８九飛～△２四香～△３五桂まで無条件に回れば相当だが、先手の手のほうがはやそうだ。
第九図以下、△８二飛 ▲８五歩 △同 飛 ▲８六金 △８二飛 ▲８五金（第十図）
そこで第九図で後手は△８二飛と先に引いて次の△７八銀を狙う。対して▲８五歩と宙ぶらりんの歩を打ってどうか。取ってくれれば譜のように逆棒“金”を進めて面白そうだ。
△８五同飛に代えて△７八銀（第十一図）と当初の狙いの銀打ちを決行してはどうか。
以下▲８八飛に△８七銀成▲同飛ではさっぱりする。△８五飛とここで走るが、やはり▲８六金とぶつける手がある。さらに△８七歩 ▲８五金 △８八歩成 ▲８三飛（第十二図）となれば成功。
最終手▲８三飛が部分的な手筋。▲８二飛では△７一金と当てられて後手を引いてしまうが、▲８三飛なら△７一金にも▲８二歩（▲７二歩では△８二歩でまずい）と攻め続けることができる。
